土中環境 山形造作 21・22

7月

祖母の葬儀がおわり。なかなか離れてくれない、腕の上で休むトンボ、道端に落ちてた元気なノコギリクワガタ。指に止まってその上でうんちをした後落ち着いちゃったキマワリ。そんな夏の始まり。

先月通気浸透の点穴を施した場所がひと月で驚くほど変化

踏んで歩いてみるとカッチカチだった地面が、あれ、柔らかい。

そしてカツラの新芽の成長が目に見えてわかる程に変化。ひと月でこんなに雰囲気が変わるのかと驚くくらいでした。

近くに移植して同じように点穴を施した方のカツラにはそこまで変化が出ていないし、日照の問題なのか、それとも菌ちゃんファームに倣って作ってみた野菜の成長にばらつきがあるように、菌との相性や、菌糸と繋がれたかどうかの差なのか、とても興味深いです。

初めましての植物

チドメグサ

ノウタケ

ヒメヒオウギズイセン

フジバカマ

ヤマユリ

水脈活性化したかも

5月に施した段丘上の水の湧き出しへの石積みが功を奏したのか、先日降った大雨も手伝ってくれたようで、明らかに水量が増えている、そして澄んでいる。

触れてみるととても冷たくて気持ちいがいい。詳しく調べる前に良くないのだろうけれど、あまりに美味しそうだったので口に含んでみたところ、美味しい。

浅い水脈ではあるだろうけれど、よりその道筋が太くなったような感じがします。

この影響が上の林の方まで行っているのかもしれないと想像すると、上の方も観察したくなるし、けれど草も刈らなければで、本当に体がたくさん欲しいと思ってしまいます。

湧水の行き先は5月に点穴を施した水路へ、水の透明度があるからか、とても気持ちがいい。

ユンボを借りる

いろいろと手入れしている土地周辺のことを教えてくださる隣の土地のおじさんが、土地の南側の方に住んでいる人がユンボを所有しており、貸してもらえるかもしれないと教えてくれました。伺ってみたところ、燃料を入れてくれれば良いよなんて、快く貸してくださいました。

ただ週末の2日間と決まっていたので、それまでに準備をしておかなければいけない。

今回のメインは土地入り口部分の右側に作った溝を暗渠にすること。それができたら段丘下の水路を遮る柱を動かしたい。

暗渠といっても完全に上を塞ぐのではなく、泥詰まりしないような形で溝の横に積んだ土が避けられるように工夫してみました。

土地北側の山林から杭に使えそうな木、枯れ木の大きなものや枝葉を運んで、暗渠の横になる丘側に土が盛れるように簡単な枝絡み作り、本当はもう少し丁寧に行いたかったけれど、ユンボを使える日数が限られていたので急ぎ足。杉の枝葉をコルゲート管の上に置いて泥が直接被らないように。

土地の入り口、こんな感じになりました

だいぶ広がって、歩きやすくなりました。ここから水の流れの様子を見て、メンテナンスしながら調整していきたいと思います。

2年前は向かって右側にあった七竈にランタンのような灯りでもつけたら楽しいだろうななんて思っていました。

2年前の様子

ナナカマドは画像正面上の方にある美しい枝ぶりと葉のつき方をした木です。

ところが以前土地の入り口に注いでいた水の流れを池の方に変えたことで、ナナカマドの根は水を吸い上げることができなくなった。そして地上部の一部が枯れ、枯れた部分は切り落としたのでランタンを吊るすことはできなくなってしまいました。他にも人の手が入ったことで命が濃密にあったところがやはり少し寂しくなった感じがあり、自分がやっていることは正しいのか、疑問に感じることもしばしばありますが、しっとりと動植物の層が織りなす水の膜で守られるべき場所、水と風が気持ちよく通る場所、全体の調和が取れるように、手入れできたら、また植生も変わってくると思います。この2年前の命が濃密な感じ、ランタンも素敵だけれど、命が発している光を見て、大切に丁寧に手入れしていけるようになりたいです。水の流れがこれほど地上部に影響するのだということを教えてくれた場所です。

ナナカマドの根本の方はしっかり生きているので、元気になって欲しい。

思いのほか早く暗渠作りを終えることができたので、段丘下の湧水部分を遮っていた柱を動かせるかと思い試みました。しかし柱は地面にしっかり平行に埋まっており、取り出すことは難しかったので、柱の周りだけ露出させて、後ほどノコギリで切ることにしました。

なんだか空が賑やかでした。

東北日本海側に線状降水帯が発生

7月25日秋田から山形にまたがり発生した線状降水帯は、家族もこれまでに経験したことがないような激しい雨と雷であったそうです。

8月予定していた日は電車が途中までしか動いていなかったけれど、母が車で迎えに来てくれ、たどり着くことができました。

国道沿いも土砂崩れが散見され、被害はメディアで上がってくるものよりも広範囲なのだと実感しました。

自分の家族親族に直接的な被害なかったのですが、これまで体験したことのない床上浸水にあった方々や、農家さんは大変な思いをされているのではと思います。

いろいろと教えてくださるおじさんの田んぼの水に関わる場所も大きな被害があり、できることがあればと思ったのですが、激甚災害指定地になると、民間で下手に手出しできないようで、行政と民間のやり取りのスムーズさに課題を見ました。

手入れしている土地への影響

防空壕入り口の崩落

防空壕の入り口天井部分は粘土質の土で覆われていたのですが、どさっと落ちたようで、黒い土が剥き出しになっていました。木の根が構造を支えていることがとてもわかりやすく見えます。

湧水部分の変化

7月に驚いた水脈は、大量の砂をその出口に運んでいました。なんだかとても綺麗な砂。

水脈すじに詰まっていたものが大量の水で押し流れてきたのだとしたら、きっと通路が広がったに違いない、それがよいのか悪いのかわからないけれど次に雨が降った時どうなるのだろうと少し楽しみな気持ちになってしまいます。線状降水帯が通った後、1週間以上雨が降らなかったので水量は減っていますが、それでも少し流水があります。

南海トラフ近辺の地震

大きめな地震があったようで、ニュースをみた母に教えてもらいました。日本全国どこが揺れてもおかしくはないけれど、改めて気持ちを引き締めて備えていきたいです。翌日不思議な現象。

夕暮れ時だというのに東の空が明るく、雲が赤く光っていました。

母は蛇に見えるねと言ったけれど、自分は亀の親子に見える。

祖母の49日の法要が終わり、ひと段落。

皆どこかほっとしているような暖かい雰囲気の中、家族の課題も浮いて見えてきたような感じがします。

ザクロ生きてた

草刈りをすると、やはり1、2年前に比べるとだいぶ草の表情が穏やかになって、楽に感じます。ナイロンカッターに変えてより風の草刈りに近くなったからか、前回に引き続き楽しい。果樹のところは迷路作りのような草刈りで面白い感じになっています。植えた果樹はほとんど元気なのに、4月に植えたザクロの苗木が3本とも葉が展開せず枯れたのかと、弱い苗木だったのかなと思っていたら、なんとこの8月に入って一本のザクロの木から葉が展開しています。よかったあ。

果樹園の従業員

ザクロの幼木から近いところでスズメバチが飛んでいることに気が付きます。

なんとススキの株下に巣がありました。母は怖がって駆除できないかと言っていたけれど、よく見ると顔を拭きながら巣の入り口で警備しているのかサボっているような子もいたり、どんどん働きに飛んでいく様子を間近でみていても何も攻撃してくる気配はないし、一生懸命生きてるだけです。このまま果樹の葉を食べる虫を食べてもらうなど活躍してもらうことに。

万が一蜂を傷つけてしまって、攻撃されてしまった時、幼い頃大量のキイロスズメバチに刺された経験のある自分はアナフィラキシーで動けなくなるかもしれないから、携帯電話は持っておこうかと思います。

水路の手入れ

昨年よりはだいぶましだけれどそれでも暑いので、水の周りを手入れすることに。

湧水はとても冷たくて長靴越しでもちょっと気持ちいい。

杭を打って枝絡みを作って泥が流れ出さないように。ちょっと不格好だけど、その下に集めていた石を水に削られやすそうな箇所に置いてみました。

大きめの丸太が転がっており、なんとか動かせたけど、その際に力を込めすぎてちょっと手を傷めてしまいました。幸い数日で治ったけれど、酷ければ仕事できなくなっちゃうし、年齢も考え今後は道具を使うなどあまり無理をしないようにと反省。

オニヤンマ

自分の頭上でミ゛ミ゛!と聞こえたかと思うと、目の前の草に止まってお食事を始めたオニヤンマ。すごく美味しそうにヒグラシを食べてる、、。

その子かはわからないけど、その後めっちゃカメラ目線で卵を産んでいるところを見せつけてくれました。タシタシ音が聴こえるくらいしっかり産みつけてる。

泥の中で枝葉が絡んで水流が穏やかになりそうなところを選んで産んでいるように見えます。ここは覚えておいて、なるべく水の流れが急にならないように工夫してみるね、と約束。

埋もれた柱を切る

段丘下の湧水箇所の柱を切る。横たわって水路を阻害しているように見えていた太い柱、1ヶ月前は粘土におおわれていたけれどすでに水はその下に潜り込み、下の土を柔らかい泥に変えていました。すごいなあ。けれどこの柱も何かと使えそうだしと、予定通り鋸で切りました。まだまだ気持ち悪いところだけれど、ちょっと水と風が通って少しだけすっとしました。

雨が降るのが楽しみで待っていたけれど、線状降水帯の後、8月の半ばを過ぎても山形ではほとんど雨が降らないのでありました。

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