お伝えしたいことあれこれ

2018年のブログ記事より抜粋。

さて、宇都宮でオステオパシーの施術院を開業させていただいてもうすぐ10年になります。オステオパシーの施術者としては17年ほどになりました。

なんとなく節目な感じがするとお伝えしてしばらくたちますが、ゆるゆると動いておりました。
いまも節目感はあり、どうなるか、周りなのか、自分なのか、大きく動きそうな感覚はつづいていますが。

とりあえずここまでやってきて、オステオパシーで体と向き合ってきた僕の見方から、皆さんの役に立ちそうなことをまとめていきたいと思います。

まず、ひとつめ。ほんとうに基本的なところですが、運動。それをバランスよく行っていくことの大切さをかんたんにお伝えさせていただきます。意外と見落とされがちだけれども、とても大切です。

運動は、大まかに3種類あげられます。一つは心肺機能を向上させる有酸素運動、隣に人がいるとしたら、その人と話せるくらいのきつさでハアハア息切れするくらいの強度で、30分程度(休み休みでもよいし体力のないうちは少しずつ)、週三回ほど行うことです。

二つ目は筋肉を鍛える運動、様々なやり方がありますが、筋肉の使い方、姿勢に悪い癖がつかないようにすることが重要、自己流にならずに、専門家にしっかりと教えてもらうことが大切です。私もジムに通っていますが、間違ったフォームで筋トレをしている人が多く見受けられます。良くない姿勢で筋肉がつけばそれは癖を助長させるなど、効率的ではありません。

三つ目は、柔軟性をあげたり、心身の調和をめざすような運動です。ヨガ、ピラティスなどがおすすめです。

それらをどれか一つやっていればいいではなく、偏らずにバランスよく行うことが、怪我や病気の予防にも、身体機能の向上にとっても、とても大切です。
たとえば、どんなに関節が柔らかくともそれを支えてバランスさせて使う筋肉がしっかりしていなければ、痛みなどの不具合を起こす場合もありますし、筋トレをして疲れた筋肉が癒えてより強くなっていく過程で、有酸素運動やストレッチが助けになってくれます。

ちなみに有酸素運動は本来ランニングがおすすめです。なぜなら、着地する衝撃が骨に伝わることで関節を整えたり骨を強く丈夫にする作用があるから。骨は衝撃で、適度な圧が加わることで、生化学的な電気を発生して、骨自体が伝達物質を放出して骨のミネラルに作用し密度が増し、しなやかに強くなったり、脳の認知機能、筋力、生殖能力を若く保ったります。これは施術を受けてくださった方にお話させていただいてよくおどろかれることなのですが、骨にも硬さや柔らかさがあるのです。硬い骨はもろくて、ヒビが入ったり折れやすい、痛みも起こしやすい、一方で柔らかい骨は、しなやかでつよくて、密度が高くて、衝撃にもつよいし、自律神経の安定性にも強く関わるように実感しています。
自信のない方は最近流行っているスロージョギング(福岡大学の田中宏暁教授が推奨)でもよいと思います。2キロくらいからを目安に無理なく、いけそうになったらジョギングに移行していくとよいです。

こうして運動をしていくことによって、健康の土台がつくられていきます。
筋繊維は90歳を超えても肥大することがわかっていますし、柔軟性もいくつになっても高めることができる。
骨や筋肉も日々うまれかわっていて、よく形をかえていくことができます。腰のヘルニアにしても、良い状態になればしぜんと白血球(マクロファージ)が出ている部分を食べてくれてきれいになることがわかってきています。

いわゆるこの年齢の人はこうだ像が、イメージとして頭にあって、そのようになっていくのが一般的でしたが、今は自分なりのよい年の重ねかたを目指せる時代かもしれません。体力がある状態であれば、病院の薬や手術、オステオパシーのような施術など様々な療法を受けるに際しても反応や回復がよくなっていきますし、食事の栄養やサプリメントの効きもよくなっていきます。

一方で、自分で運動をしようとしてもモチベーションをたもてなかったり、持病があったり、疲労や消耗が大きすぎてモチベーションを持てなかったりする人も数多くいます。そもそも、おかしくなっているという自覚がない人もいます。とくにエネルギッシュでバイタリティにあふれる方、クリエイティブで思考することや創造することが大好きな方にそういった人は多いです。そのような人こそ特に周りに与える影響力が強いので、ご自身の心身のケアに目を向けていただきたいとおもっております。なかなか難しいところですが、まず大切なのは本人の治したいと思う心です。

極端な例をあげると、以前特養老人ホームで仕事をさせていただいたことがあるのですが、認知症などで意識に問題が起こってしまうと、いくらその時施術によって楽になったとしても、すぐに悪い状態に戻ってしまう。
苦しそうにしている顔がやわらいだり、便の出が悪くなっているのが出てすっきりして楽になっているのをみると、決して意味のないことをしているのではないと思うのですが、このようになってはいけない、予防しなければいけないと、身をもって教えられているように思います。

あたりまえのことかもしれませんが、本人にやる気がないのをどうにかして変えたいと思っても、それは難しいことです。いきなりそうなったのではなく、それなりの理由があるのだろうし、変われと言われて変わりたくなる人はなかなかいません。
本人にとっては今の状態(ところどころ感覚がマヒしている状態)が当たり前になっている。
人によっては本来はいらなかったはずの薬などに長期間依存してしまい、それがあることがあたりまえになっている。
とても残念なことですが、無理やり変えることはできません。
できることは、やる気をもてている人々が、自分自身すこしでも健康に、本来の自分自身に近づくようにしていき、良い影響を周りに与えることなのかなあ、と思います。

なんとなく鍵になるんじゃないかなあというお話を次に書いてみます。

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