エネルギー療法との関わり方2
オステオパシーの施術をする人の特徴として、その視点を物理的なところから、エネルギー的な見方の中間においている方が多いように思います。
伝統的な癒しの智恵を受け継ぐ、エネルギー療法の立役者の1人であるロザリン・ブリエール氏は、肉体もエネルギーの一部と表現しておられるそうだけれど、僕はその目線が好きです。
よく施術をしていると、それは気ですか?とか、チャクラ使えるの?(?)とか聞かれるけれど、自分はいつも、こうして対面しているだけでも、もっといえば出会い、予約をいただいた段階でもエネルギーは行き来しているし、肉体に触れるといういう事はそもそも濃いエネルギー交流が既に起こってるんですよ。というニュアンスのお答えをしてきました。
そもそもこの世界が、肉体が、どのような物で構成されているのか、というところの話で、突き詰めて細かくしていくと、物理学者からの目線でも、エネルギーと物質の間に境目はない、観るものの視点をどこに置くかで、それも変化してしまうようです。
僕は物理も数学も電気工学も未熟で、わからないながら先達によって書かれた書籍の説明を聞いている状態だけれど、そのように理解しています。
その観点でいくと、前述の答えになります。それでもベースは、わかっていない、です。
ただ、手技療法家で、真摯に人体に向き合ってきた人であれば誰しも、物理的にはどうも説明のつかない変化や発見を体験、体感する事が、何度となく出てくるのではないでしょうか。
伝統的にエネルギーの器官と言われるチャクラ(古くからいくつかの文化で受け継がれてきた概念で、それをチャクラという言葉を用いて世に広めたのは神智学協会)は、内分泌器官への関連がよく言われます。
チャクラの機能と、内分泌器官の機能を簡潔に並べてみます。
1チャクラ。。。チャクラの機能(広い意味合いがある中で簡潔に言うと)は、生きる力、産み出す力。 関連する器官は生殖腺。
2チャクラ。。。チャクラの機能は、自己と他を分ける、自分を守る、健康的な意味合いでの自己中心性。 関連する器官は腸、中でもバイエル板 免疫に大きく関わる。
3チャクラ。。。チャクラの機能は、外界との関わりのなか、ストレス下でどこに注意を向けてどこに対してどう反応するか。より分ける。関連する器官は副腎、アドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾール、交感神経系との関わり。
4チャクラ。。。チャクラの機能は、2チャクラよりも高い意味合いでの他との関係性。繋がりを保つ、より良い関係性を結ぶ。 関連する器官は胸腺、免疫、リンパ球の教育機関、骨髄によって作られたリンパ球を、選択、教育によって、体にとってそれぞれ適切なリンパ球を体に送り出す。より複雑な免疫への関与。
5チャクラ。。。チャクラの機能は、時間との関係。表現する、音、言葉、形を作る力。関連する器官は甲状腺、代謝に関わる。体にとっての物理的な時間の制御。
6チャクラ。。。チャクラの機能は、見ること、光を見る力。関連する器官は松果体、メラトニン、光に対するホルモン、睡眠と生体リズムの調節。
7チャクラ。。。チャクラの機能は、1〜6までを統合する。全体を見渡して高い視点で、意味をみる。異なる世界をつなぐゲート、インターフェイス。関連する器官は下垂体、視床下部と合わせて、その機能は全身の統合、制御、司令系統。
チャクラの関連臓器、器官、組織は他にもあるし、オーラやエネルギーフィールドと呼ばれるものとの関わりなど、幅広いもののようだけれど、単純に上に述べたものだけでも、それぞれのチャクラの特性と種々のホルモンを分泌する内分泌器官の特性の共通点から、繋がりが見えてきます。
どのチャクラも、関わりのあるとされる内分泌器官も生きる上でその機能は重要で、たくさんの生きる行為に関係していて、それなしには生きられない、自分の人生の一つ一つの大事な局面に大きく作用していたであろうことが想像できるのではないでしょうか。
解剖生理学で明らかになった内分泌器官の健康と、古くから存在を伝えらてきたエネルギーの器官であるチャクラの健康は、完全なイコールでなくとも、かなり関連が深いとみて良いと思います。
チャクラそのものに触れ、観て、アプローチできることと、内分泌器官に触れ、観て、感じてアプローチできるようになることはだいぶ近いのではないかと現時点予想しています。
内分泌器官だけではなく、皮膚、筋膜、筋肉、骨膜、骨、各々の臓器、それぞれの組織ごとに固有の特性があってふれた時の質感が異なります。それぞれの組織でも健康な質感と未病な質感、病気じみた質感があります。
その質感を、より細やかに、精妙に感じ取れるようになることと、エネルギー的な観点で見られるようになっていくことは同義かもしれません。
病は気から、というように、肉体の症状に先んじてエネルギーの異常がある。なのでエネルギーの視点で健康であるということは、まずとても大事なのだろうと思います。
一方で、感じとりづらい精妙な分野になるほど、まだまだ未熟な我々では、ごまかしやでたらめも、妄想も通ってしまう。むしろそういった詐欺が横行しやすい分野だと言えるし、場合によっては危険なものでさえありえます。
そう言った意味では、物質としての肉体にしっかりと手応えのある変化が出ていることを確認できることが、重要になるのではないでしょうか。
オステオパシーは感覚と解剖生理に基づいた物理的な変化の両方を大切にしているので、自分が何に触れているのか、それがどのように他の器官、組織と関連して、影響を与え合っているのかというのを細かくみて、知識と統合させて理解している人が多い気がします。
それは物理的に変化が起きにくい、起きても繰り返し戻ってしまう、その理由はどこにあるだろう?などと、探っていくのに役に立ち
栄養か運動か、心理面か、もっと細やかで自分では認識の甘い、もしくはできていない領域で、専門のエネルギー的なサポートが必要なのか
そんな道案内もしてあげられやすいし、もし既に何らかのエネルギー療法ないし他の療法を試している際にも、それが実際に効果をあげているのか、評価するものとして役立てることもできます。そういう意味で、多くのオステオパス、他の優れた手技療法家は、物質的な視点からより精妙な視点で自身を観られるように、耳を傾けることができるようになるための橋渡しのような存在になれるのではないかなと思います。
僕はオステオパシーという名前で手技療法を学んできたけれど、名前はどうでも良くはないんだろうけど、気持ちとしては、どうでもいいから、こういった目に見えないわからないところに片足つっこみつつも着実なものが広まって、病気を未然に防ぎ、より高い健康に人が向かって行けるような仕組みの歯車の一つになったら良いのにと思います。
エネルギー的な療法との関わりという点ではこう言ったところです。より細かく精妙な領域でアプローチができるようになることがそもそもエネルギー療法的に熟達していくことにも繋がってくるのだろうし、とんでもないことをやりださない言い出さないために、物理、科学的な足場をしっかり持っておくことも重要なんだと思います。
体が全体でバランスを取っているように。見る人の資質もさまざまあって、良心的で、確かな人たちが、垣根なく、それぞれの得意分野、見方で、協力して補い合える仕組みが作られたら、それが理想かもしれません。