土中環境 山形 升形造作3

草の刈り方の違い

7月も行ってまいりました。升形の土中環境が良くなる造作(のつもり)。

6月に葦をたくさん刈ったところはひと月たってみて元通りもさもさというわけではなく、やはり少し落ち着いているようでした。高刈りした自分の方と、母が頑張って地際で刈ってくれたところでは、母の方が草の勢いは弱いかな。

高刈することで草の成長が穏やかになって根が細かく張るようになって土の団粒化を促すとのことで試してみたけれど。稲科、特に水と親和性の高い地下茎の葦と、広葉の野草とはちょっと違うんだろうなあと思います。

そもそも葦のおかげで行き場を失っていろんなところから染み出している水の浄化作用もあっただろうし、刈ることが一概に良いとも言えない。

葦が行ってくれていた水の吸い上げや、地下への空気の循環を、溝を掘ったり点穴を掘ったりして地形を変えることによって代わりに行わせてもらって、その後の葦の生え方をみて、またどのようにするか決めてみたいと思います。

基本は人が通る植物の力を削ぎたいところは地際で。それ以外、生かしたいところは高刈か風を通すくらいの刈り方で良さそう。

ミゾソバとか葛とかは逆に6月手をつけていなかったからか、勢いが凄い。

イタドリはほとんど葛の影にかくれてしまいました。

植物たちの力関係がおかしくなってしまったかな、と思ったけれど。たくさん木を切られ、地中が固まり、水が行き場を失い不安定になっている、斜面など崩れないように季節ごとに連携をとって地表が乾かないように、固まらないようにしてくれていたという見方もできます。

いろんなところに絡みついて場所によっては10メートル近く高く木に巻きついている葛が今は1番生き生きしている。

葛と環境

。マメ科クズ属つる性の多年草。

山桑など様々な植物に絡み付く葛の蔦。元々あった水路のヘドロ上げ時、草刈り前の画像。

日本では葛粉や葛根湯などの材料に根を用いたり、秋の七草の一つにも数えられる。

温帯〜暖帯。日本では北海道〜九州までの日本各地。世界の侵略的外来種ワースト100の選定種の一つだそう。

茎は柔らかくて草刈り鎌等で容易く切れるけれど、根本に行くにしたがって木質化していく。脆く長い葉柄で互生。葉は基本円に近い菱形状。

花は晩夏から秋にかけて。うちのあたりに生えているのは濃いマジェンタ色の花の咲く葛。

根茎と種子により増殖する。

マント群落と呼ばれ、つる性や低木の代表種で、露出した裸地、斜面などを覆い、直射日光や雨風を防ぎ、土砂の崩落を抑える役割を果たす。

森林内の陰性の下草が減ると、マント群落系の植物が森林に入り込み、木に巻き付いて枯らすなど、荒れる。

刈っても根が丈夫で、すぐに新しい枝を伸ばすので、枯らすのは困難。近年では根に除草剤を直接投入して枯らす方法をとっているところもあるらしい。

食用、薬効

古来から大きく肥大した塊根に含まれるデンプンを取り出し、葛粉として利用する。

春先から初夏にかけてでるつるの先端部は天ぷらやおひたしなどにできる。

全草が薬用になる。根は葛根(カッコン)、葉は葛葉(カツヨウ)、花は葛花(カッカ)

葛根(カッコン)

数年かけて肥大した根を掘り上げて、表皮は取り除き、5㎜程の角切りや板状に切って天日乾燥して調製する。

発汗作用、解熱鎮痛作用。胃腸不良(下痢)風邪の初期に古来より用いられてきた。5から10グラムを水300から400で煎じ、3回に分けて温服。薬用にする場合は初夏に採取するのが望ましい。

葛花(カッカ)花を乾燥させたものを用いる。お茶にして、冷ましてから飲むと二日酔いに良いらしい。確かに深いマジェンタ色が肝臓や腎臓に良さげな感じ。白花の葛はまた違った効能がありそう。

有効成分はイソフラボン。

葛葉(カツヨウ)搾り汁を傷口につけると止血によいそう。

20年以上放置されていたであろう部分は直径20センチ近い部分もあった。どす黒いそれはなかなかに迫力があり、おいそれと切れない雰囲気を醸し出しています。

薬効を見ると、今の疲れているほとんどの人達に必要とされているんじゃないかというような効能が記されています。フラワーエッセンス療法を広めたエドワードバックは、その土地に生きる人達に必要とされる植物がその土地に生える、というようなことを言われていたそうです(創造主が薬草を野に配された。私たちの身近にもっとも私たちが必要としている植物がいる。)。

そういう意味では、至る所に、特に人里の荒れた地に生えたそれは。たくさんの人が弱っている、これを使え、たくさん摂れ。という意味の顕現とも見ることができます。

葛のフラワーエッセンスもチャンスがあったら作ってみたいし、根も掘り起こしたらたくさんの葛根が取れる。

それに、環境の視点からみても、地中深く張った根を掘り起こし、その掘った跡に炭や落ち葉を入れて、そこを点穴として活かしていくことができるのではないかと考えています。

あまりの迫力にお神酒でもあげて切ろうかと思ったけれど。それだけではなく、活かしてはじめて切られた葛も浮かばれるし、土地に納得してもらえるんじゃあないかと思ったので、今回は時間が足りなく、次回に。

ユンボで溝ほり、池堀

今回は6月に目星をつけておいた場所に溝と池を作る予定をして、ユンボのレンタルを予約していました。

はじめての操縦、、!最初は思うようにアームを動かせなくて土じゃなくて空気をすくったりしてヤキモキしました。

草刈りと同時進行で、溝を掘りにいく先だけ刈らせてもらう感じで。

シュレーゲルアオガエル発見。モリアオガエルにその美しいみどり色が似ているけれど、目の色が金色がかっていたり、泡のような卵床を作るところも似ているけど、作る場所が植物の根元だったり。結構違います。せっかく快適にしていたのに申し訳ないけれど、気持ちいい池を作ったり、水と風の通り道が増えたらもっと心地良くなるだろうから、ごめんなさい。と思っていると、ユンボの上に乗り監督してくれた。

なんとか慣れて、それなりに使えるように、、なってきたじゃん。と思った矢先、泥にハマり抜け出せなく。

なんとかスコップでキャタピラの周りを掘ったり、乾いた根っこがついた土を入れ込んだりして抜け出せたけど、調子こきは本当に注意!

溝は段丘の下の部分など一部昔の人が掘ったであろうところを手がかりにして。新たに作る部分は自分で歩いてみて、湿っていてぬかったり、低くなっていたりするところが水の通り道になりたがっているんだろうなあと思って、刈たくなかったガマを避けたり、ぬかるんで行けなかったりでユンボと相談しつつ、掘ってみました。

先人の造作の跡

昔の人が掘ったであろう溝の跡は、底が粘土状になっていて、葦の根っこで固まっていたので掘り起こす。すると、横に置かれてある丸太と、それを杭でとめている土留の造作が見えてきて。なんだか嬉しくなりました。

恐らく以前ここに住んでいたという人の、さらに前の人達の造作だろうな。

小川ができる

なんと、溝を掘り進めると、水に流れが出てきて小川になる。

こんなに水が豊富にあるし、たくさんの人や生き物を支えてきた土地だったんだろうな。

二股に分かれた元々主たる水路であったであろう場所はユンボが入れないので、ひたすら手でヘドロと葦の根っことか蔦をちぎりながらあげていく。これも草木で水路が塞がれているので草刈りと並行しながら。大雨が降っていて、水の流れをみながらそんなに暑くなくできてよかったです。

そんなに泥が堆積していないところとやたらと溜まっているところと様々。昔の人がきっと考えてあえて緩急つけて掘ったのだろうな。とはいえめちゃ堆積しているところ(田んぼの底の泥と葦や蔦の根っこが絡まったような状態)はかなりスコップが入りづらいし重い。20年近く手付かずなので。実家の剣先スコップを一本先っちょ曲げてしまった。

その後、ホームセンターで根切り専用のスコップがあることを知って購入。

めちゃ楽!うーん。今は道具に恵まれているんだなあ。昔の人がどんな思いでどれだけ必死に自然を生かそうと、自身が生き抜こうと頑張っていたのか。そうして出来上がった環境であったから、先祖代々受け継いできた土地と風土であったからこその、愛着であったりしがらみだったんだろうな。

ユンボも、1番小さいものだって大人何人分働いてくれるんだろうというくらい力がある。化石燃料ってすごいなあ。みんないい方に、自然が豊かになる方に多く利用されたらどんなにいいだろうなあ。

丸太の造作のさらに先にある暗渠っぽい構造。鉄骨が見えるから、父か前の住民が知ってか知らずか埋めてしまっていたのかも。ここも掘り起こして、さらに先にある水源を見つけたいです。

今回はここで終了。おもっていた5分の1もできなかった。見立ての甘さは実際やってみないとわからないものですね。

8月の計画

左右の盛り土、オレンジに描いたあたりの要所に暗渠と点穴を作って通気浸透水脈の復活を期待します。

入口の向かって左にある小高いところは、自然にできたものではなく、父の知り合いが畑をやめるとかでその土を全部そこに積んだとのこと。

入口部分から歩いた動画。水が常に流れています。

そのことで水の流れが大きく変わって、より入口部分への染み出しが増えたようです。

加えて右側の大手通信キャリアの電波塔が建ったことで、さらに水が行き場を失ってしまった。下は泥で固まって出られない水が入口部分に流れることになった。土中の空気が澱んで発生したガスはきっと山の上の木々を徐々に弱らせたのではないでしょうか。

次回はこの入口の左右の要所に暗渠作って空気と水が深く移動できるようにし、通気浸透水脈の復活を期待します。余った土を集めマウンドを作ったり、葛に巻きつかれほとんど枯れかけた桜を切り、その周りに植樹するところまでいきたいなあ。それと葛との取り組み。

草を刈って(次回の暗渠を作ったときの資材に使いたいので葦やススキは手刈りで置いてためておく)いたら近隣に住む方から声をかけていただいて(前々回とは違う方、母と同世代かな)、なんでも冬に道路の雪をダンプでかいておられるそうで、入口部分の水が凍らずに流れ続けていて、ダンプに雪が付いてしまって毎年困っていたそう。長年気を揉ませてしまっていたのにも関わらず、自分がしようとしていることを話すと喜んでくださって。隣接する土地や人のことをたくさん教えてくださいました。ありがたい。一人黙々とやっているつもりだったけれど、こうして事情を聞かせてもらうと、ちょっと急がなきゃとか、やる気を頂いたし。話しかけてくださったその方がお好きだというイチョウの木を植えられたら、育ってくれたらいいなあと思いました。

左側はイチョウ雌雄両株育つように。ススキの株も多かったしアカマツも良いかも。他色々用意して、基本は潜在自然植生を意識して、多種植えてみたいと思います。

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